怪しい広辞苑225「打つ・討つ・撃つ」

 広辞苑第四版236ページ、広辞苑第六版263ページ「打つ・討つ・撃つ」の③の説明。「砧(きぬた)でたたいて光沢を出す。」とあるが、これでよいのだろうか。
 第一に、何をたたくのかが示されていない。これでは何のことかわからないので、説明とは言えない。最低でも「布を砧(きぬた)でたたいて光沢を出す。」と目的語を入れなくてはならないはずだ。
 第二に、「砧でたたく」という表現は誤解を招く。ここは「で」という助詞が「方法・手段」を示すものか、「場所」を示すものか、どちらともとれるような曖昧な文章表現になっていることに問題がある。
 前者であれば槌を砧と称していることになり、後者であれば台を砧と称していることになる。ここには杵と臼ほどの違いがある。説明の対象が変わってしまうのだから一大事だ。
 ちなみに、広辞苑第四版636ページ「砧」では、「槌(つち)で布を打ちやわらげ、つやを出すのに用いる木または石の台。また、それを打つこと。女の秋・冬の夜なべ仕事とされた。」とある。すると、「砧でたたいて光沢を出す。」という「打つ・討つ・撃つ」の説明の「で」は場所を示す助詞ということになる。
 第三に、例によって、「打つ・討つ・撃つ」と三種類あるからどの用例なのかがはっきりわからない。漢字の使い分けがまるでわからないのだ。白抜きの①の①には《打・撃》とあるが、②以降は無記入だ。しかし、白抜き②には《打》とあり、①から④の意味が列挙されている。白抜き③には《撃・討》とあり、①から③、白抜き④には《打》とあり、①から⑩までの意味が列挙されている。白抜きの⑤⑥も同様に《打》とあり、それぞれ意味が列挙されている。
 つまり、白抜きの①だけが使用漢字が曖昧で、その中の①から⑯までの①にだけ《打・撃》と示しているのだ。
 これらのことは何を意味しているのだろうか。もう不思議でたまらない。広辞苑第七版では何とかしてもらいたい。

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