恐怖シリーズ242「地球はイメージより小さい」

 日本列島を北海道の宗谷岬から与那国島までだとする。すると、直線距離で3000㎞、弓なりなので3500㎞らしい。これが日本の領土の長さだという。
 ところで、地球の半径は6400㎞弱だ。日本列島二個分以下。日本列島の長さを往復する前に、地球の中心に辿り着いているという計算だ。これはイメージしていたよりも小さな星だと言えないか。
 そんな小さな星にうごめいている人間。地表にはいるものの、重力で磔になっているようなものだ。これは地球に閉じ込められていると言ってもよい。それで、本当に閉じ込めるとしたらどうだろう。人類は人口爆発でもうすぐ80億人となるが、今は70億人台だ。その人間たちから空気を抜いて骨と肉だにし、みっちりと球体に詰め込むとして計算すると、どうやら直径1キロメートル足らずの球体で間に合うのだそうだ。
 そうしてみると、最初抱いた「思ったより小さい星だというイメージ」も、この人間肉団子の発想からすると、チャラとなりそうだ。僕たちはいろいろなイメージを勝手に持って暮らしている。しかし、これは自分の幻想か、与えられた幻想だ。どちらにしても幻想だ。実際に計算し、その結果を何かと比べないと、本当の世界のつかみ方をしないまま、なんとなくいろいろな幻想をもとにした考えを紡ぎ出したり、幻想を根拠として行動したりしている。
 これは恐ろしいことだ。「大きな地球」とか「広い世界に目を向けよう」とかいう、そんな言葉のおかげで、知らない間に僕たちは無闇に大きな地球をイメージして、それを幻想としてではなく、現実として受け入れているという、愚かしいことを平気で、しかも集団で行っているのだ。言葉というものは、本当に両刃の剣だ。
 これが地球の大きさというようなものではなく、もっと身近な社会問題、自分の人生の問題、その他のさまざまの「人間に共通する大問題」が、こうした曖昧で不正確な判断を根拠として処理されていくのだと思うと、どうにも恐ろしくなってくる。

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「がんばったら疲れる。疲れたら休む。休んだらがんばる。」ということにしておこう。
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